ダイキネクスト誕生のストーリー③
投稿日: 投稿者:斎藤宏和
③ 第2弾Makuakeプロジェクト「DaiFeel」のストーリー
第1弾Makuakeプロジェクト「音階風鈴」「天秤風鈴」が始まったころ、次の製品開発に取り掛かり始めました。
どんな製品を作っていこうかと考えてた時、思い出したのは、あるイベントでアルミ風鈴を見てくださった方から掛けていただいた声でした。
「自分は山登りをするんだけど、こんな良い音のする熊鈴があったらいいなと思うよ」
当時は熊鈴に関する知識もなく、なるほどと思っただけでした。
ところが、昨年2023年の夏。全国で熊の被害が多発しているということが、連日ニュースになっていました。
そこで、あの時掛けていただいた声を思い出し、熊鈴開発への挑戦を決めました。
熊鈴は、登山中ずっと音を鳴らして使うので、アルミ風鈴の澄んだ音色なら、聞きながら歩いても邪魔にならないでしょう。
そして、外でお使いいただく熊鈴なら、水に濡れてもさびにくく、軽くて丈夫というアルミの特性を活かすこともできます。
さらに、得意の加工技術で消音機能も付けられれば、安心してお使いいただけるものになります。
今被害が起きているという状況だったので、できるだけ早く、皆さんにお届けできるようにしたい。
その一心で、スピード感を持って開発にあたりました。
開発に力を注ぐ一方で、この新製品を知ってもらうためにはどうすればいいのか、という課題にも取り組まなければなりませんでした。
「広く知ってもらわなければ、モノは売れない」という現実に、対策を講じていかなければなりません。
そこで、地元で知り合った企業に、私たちには足りないマーケティングやプロモーションのサポートをお願いすることにし、メディアへの発信にも取り組むことにしました。
こうした活動が功を奏し、全国各地で熊被害が問題になっていたこともあり、多数のメディアが関心を持ってくれました。
そのおかげもあって、第2弾プロジェクト「DaiFeel」は、全国各地から応援していただき、思いもよらないほど多くのサポーターさんに支持をしていただきました。
地元愛知県では、そもそも熊の被害がないため、正直なところあまり実感がなかったのですが、全国からお寄せいただいた声を見ていると、本当にたくさんの地域で困っていることがわかりました。
プロジェクトを実行して、そうした気づきを得られたことは、また大きな財産となりました。
そして、私たち自身のものづくりへの姿勢も変わってきました。
ただ求められるモノを作るという姿勢から、私たちが作ったモノを手に取り、使っていただく方々へ思いをはせるという視点が加わり、より誠実なものづくり企業でありたいという姿勢になりました。
それが、町工場ブランド「ダイキネクスト」に込めた大切な思いです。
私たちの熊鈴「DaiFeel」は、熊鈴としては高価なものです。
しかし、手に取っていただいた方が安心してお使いいただけるよう、一つ一つ切削加工で丁寧に製作しています。
遠くまで届く十分な音量でありながら、心地よく響く音色はもちろん、シーンに合わせて消音できる機能もあります。
さらに、すべて自社製造だからこそできる、一生保証として修理にも対応します。
長くご愛用いただけるように、私たちにできること。
これからもそれを考え続けていきたいと思っています。